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kaico

BAGWORKS
BAGWORKS

kaico

産地:東京都

商材:琺瑯キッチンウェア

懐かしくも新しい道具

良質なホーローの道具をつくりたい。日本の生活に馴染む道具が欲しい。そして日本の職人と日本で作りたい。それがkaicoの原点です。 大きな開口で洗いやすい形。持ちやすく熱くならない木の取手。熱を受けるための底広の形。性能を素直に形造ると潔い形になりました。 素直な形で日々の生活に溶け込み、いつも、いつまでも使ってもらいたい。それが私たちの願いです。

「日本の琺瑯」

あまり知られてはいないかもしれませんが、日本の琺瑯器物製造は、実は「絶滅危惧」の状況にあります。ステンレス製品に押され減少した需要、製造環境の変化などにより、残る国内メーカーはわずか3社。kaicoは、この環境を変え、国内の琺瑯の火を絶やさず、次の世代に伝えるべく生まれました。 kaicoは、デザイナーである小泉誠さんが描き、墨田区の昌栄工業が、その“かたち”と“考え”を、できるだけ忠実に作り上げた琺瑯の器物。 金属に釉薬を掛けて焼成することにより表面がガラス質となり、金属の丈夫さ、硝子の繊細さをあわせ持つ琺瑯。透明感のある光沢や優しい手触りと、釉薬のかかり具合や焼成条件により一つ一つ表情が変わる「陶器」の出来栄えに近い「曖昧さ」が、愛着につながります。 琺瑯は、工業的に製造しますが、ひとつひとつ手間をかけた日本の職人たちによる繊細な手仕事品であり、まさしく工芸品です。

「琺瑯の常識を超えた性能への挑戦」

琺瑯は、透明感のある美しい表面を持ちながら、酸にもアルカリにも強く、金気や臭いを食材に移さず、変色や摩耗にも強い素材。表面は硬く滑らかなのでお手入れも簡単、熱伝導率が低いので保温性にも優れています。 それらの特長を充分に理解したうえで、kaicoは、琺瑯という素材自体が持つ性能のみに頼るのではなく、道具としての機能を追求し、従来の琺瑯製品づくりの常識や枠にとらわれない視点からのモノづくりを取り入れてきました。 試作と議論を重ね、持続可能な製品を目指しながら、使い勝手の良さを追求し続けた結果、まったく新しい機能や加工技術が生まれました。 底広で火を受けやすく安定した形状、洗いやすく清潔な蓋のエッジの仕上げ、安全性を追求した取手の留め金具、琺瑯で隠れてしまう生地のデティールにまでこだわり手を加えた細部の仕上げなど、シンプルがゆえに製作困難な形状にも挑んできた、挑戦の商品です。

「kaicoの意気込み」

kaicoの開発時、テーマは国産製造であること、そして「白と天然木」でした。昭和初期の製品に見られるような古く懐かしい「懐古」、繭のように白い「カイコ」。天然木以外の、外観から見える琺瑯部分は「すべて白い」という条件を自らに課し、「白」にこだわり、従来の常識では琺瑯がのりにくいとされていたエッジ部分には、試行錯誤の末特殊加工を施し琺瑯をのせることに成功、通説を打ち破った「すべてが白いkaico」を作り上げました。 琺瑯製品は、その質感とフォルムを重視されてきた歴史の中、技術的な制約がとても多く、生産現場の技術をつなぎ合わせ、今までにない機能を有する琺瑯製品に開発にこだわりました。今までにない形は今までにないものづくりへの取り組みとなりひとつの企業では成しえることは出来ず、デザイナー、作り手、伝え手、使い手が一体となることで、必然的で潔い形のkaicoが完成しました。